格安ガソリンスタンドのガソリンって大丈夫??の裏話

ここ最近では
ガソリンの値動きが非常に激しいですね。

街のガソリンスタンドなんかは
動きが激しすぎて

スタンド内の電光掲示板と
看板とレシートの価格が
全部バラバラなんて
ひどいガソリンスタンドもありました。

そんな値動きが激しいガソリン販売店、
町中を車で走っていると
それぞれ値段が違うので、
できるだけ安いところで給油しようと
あなたも見比べながら
探すこともあると思います。

そんな中で特に気になるのが
石油会社の看板が上がっていない
『JA』『イオン』『丸紅』
といったPBスタンド、
無印スタンドなんて呼ばれる
スタンドではないでしょうか?

格安ガソリンスタンド、PBスタンドとは?無印スタンドとは?

ENEOS、シェル、
モービル、出光、コスモ
といった石油会社の看板を上げている
ガソリンスタンドが
『元売り系スタンド』
と呼ばれるのに対し、

農協や商社の名前、
固有の会社名を
看板にあげているのが
『PB(プライベートブランド)スタンド』
『無印スタンド』
と呼ばれるスタンドです。

PBスタンド、
無印スタンドは
元売り系スタンドと比べて
価格が安いところが多く、
気になリますよね?でも

  • 「なぜ安いのかちょっとあやしい?」
  • 「ガソリンが薄いのでは?」
  • 「無印スタンドでガソリン入れたら燃費が悪くなった?」

なんて都市伝説のような噂も
チラホラ聞きます。

なので安いからといっても、
なかなか利用するのを
ためらう人もいるようです。

それでは
PBスタンド、
無印スタンドがどういうものなのか?
なぜ安いのか?
品質に問題がないのか?
をご説明致しましょう。

まず、
ガソリンの価格って
なんであんなにバラバラなの?

なんですぐに
値段が上下するの?
誰が決めてるの?

という疑問から
解決していきましょう。

ガソリンの価格を決めるのは
ガソリンスタンドの経営者です。

国でも地方自治体でもありません。

販売者が自由に価格を
いじることが出来ます。

それでは、
なぜ、あんなにコロコロ価格が
変わるのでしょうか?

それは
原価がコロコロ変わるからです。

ガソリンの原料は原油です。

原油の価格が変われば
ガソリンの卸値が変わるのです。

原油価格は
先物取り引き価格市場で
価格指標が決められます。

価格指標は毎日動き続けます。

また、原油はほぼ輸入品です。

石油を輸入しようと思うと、
代金はドルで支払うことになります。

そうすると為替相場も
関わってくる事になります。

円高になれば
結果安く買えることになりますし、
円安になれば
高い買い物になります。

簡単に言うと
毎日原油の取引価格と
為替が変動するので、
原価が変わりやすい
ということです。

また、
原油は世界情勢の影響を
受けやすいもの
ということもあります。

そして、
あなたも聞いたことが
あると思いますが
ガソリンの価格の内、
半分近くは税金です。

2016年現在で1L当たり
53.8円の税金がのっています。
(沖縄県は48.3円)

残りの金額で
商売の儲けを出さないと
いけないので、

販売側としては
1円、2円の差は
大きいのです。

ガソリン税が
かかった上から
さらに消費税がかかっているので
二重課税ではないか?

という話題も上がっていますが
ココではさておきましょう。

販売店は短期間の間に原価が
上下するので
値段を上げないでいると
損をすることもありますし、
儲かるからといって他店より
価格を上げっぱなしにしていると
お客さんに逃げられてしまいます。

ですから、
短期間の間にガソリンの価格は
コロコロ変わるのです。

PBスタンド、無印スタンドのガソリンが安い理由

ガソリンを安く売ろうと思えば
原価を安くする必要があります。

そうです
PBスタンド、無印スタンドは
ガソリンの仕入れ原価が安いのです。

原油からはガソリン以外に
軽油や灯油を
一緒に作ることになります。

なので、
灯油の需要が大きくなって、
灯油だけを作ろうとしても
ガソリンが一緒に
生産されてしまうので
ガソリンが余ってしまいます。

ガソリンは保管が難しいので、
余った分は
他に安く転売してしまうのが
合理的と言えます。

これが
PBスタンド、無印スタンドで
仕入れられる
ガソリンとなります。

なので、基本的には

大手石油会社で作られた
ガソリンがアウトレット販売

されていると考えて良いでしょう。

ガソリンの品質

じゃあ、
石油会社で作られた
ガソリンなので
まったく同じものなのか?

と言うと、
実はすこーし違います。

PBスタンド、無印スタンドは
できるだけ価格を抑えて
儲けようと思えば、
より安い仕入れ価格を
提示してくれる会社から
購入することが出来るのです。

なので
様々な会社のガソリンが混じっている
ことになります。

でも、混ざり物だからといって
心配しなくても大丈夫です。

日本のガソリンは
JIS規格によって
規格化されていますし、
あなただって
いつも同じ石油会社の
ガソリンを入れている
わけでもないでしょう。

まして、
ガソリンの銘柄を
変えるからといって、
ガソリンタンクを
完全な空にしてから
給油するわけでもないでしょう。

車の中でガソリンは
混ざり合っています。

薄められたガソリン?の真相

それでもまだ

「大手と同等ガソリンを売っているのに価格が安いのは薄めて売っているんじゃないのか?」

「なんだか減るのが速い気がする。」

なんて噂が
気になるのではないでしょうか?

でも、
これについても安心してください。

日本には
「品確法」(揮発油等の品質の確保等に関する法律)
というのがあって、

販売業者には

  • 揮発油(ガソリン)販売業者の登録
  • 石油製品の品質の確保
  • 品質規格に適合しない揮発油、軽油、灯油、重油の販売の禁止
  • 生産業者及び輸入業者の品質確認義務
  • 揮発油販売事業者の登録義務・品質分析義務

が課せられています。

さらに、
この法律の中では

「揮発油販売業者は、原則として、「10日に1回」、販売する揮発油が揮発油規格に適合していることの品質分析を行う義務があります。」

と書かれています。

なので販売店は
試験センターを持つ
一般社団法人 全国石油協会へ、

レギュラー、ハイオク、軽油の
各サンプルを取り出して
10日に1回提出
する必要があります。

もちろんここで
規格の合わないガソリンが見つかると、
業務停止命令など
法的処分がされるので
営業しているスタンドで
給油する分には
まず心配する必要はないでしょう。

ちなみに元売り直系店舗、
石油元売系では

「元売が保証している」
という理由
で1年に1回で良い
そうです。

と、言うことは

PBスタンド、無印スタンドのほうが
こまめにチェックされて入る分
品質は確かとも言えるでしょう。

ハイオクガソリンは注意?

この法律が出来るに至った背景として、
ハイオクガソリンが
レギュラーガソリンで
薄められていた
という事件が実際あります。

ただし、

PBスタンド、無印スタンドだけではなく
元売り系スタンドでもあります。

故意だけではなく、
タンクローリーから
荷降ろしの際に不注意で
混じってしまう場合もあります。

ハイオクガソリンに
レギュラーガソリンを
混ぜられても通常はわかりません。

なぜなら、
ハイオク仕様の車に
レギュラーガソリンを
100%入れたとしても
壊れることはなく走るからです。
(レース用エンジンのような改造をしていなければ)

実は、
車のコンピュータが
レギュラーガソリンに
順応するように
なっているのです。

当然本来のパワーや燃費を
発揮することは
出来なくなってしまいますが、
壊れることはありません。

最近では
ガソリン価格の高騰もあって
自らレギュラーを選んで
車に給油する人もいます。

それから、
ハイオクに関してはもう一点。

ハイオクガソリンは
各元売り会社は
プレミアムガソリンとして
価値をつけるために
ガソリンに
エンジン洗浄剤などといった
添加物を加えています。

PBスタンド、無印スタンドの
ハイオクガソリンは
各社の寄せ集め
である場合が多いので
こういった添加物が
十分に性能を
発揮するかどうかは
わかりません

ただ、変質して
故障につながったりすることは
ありません。

それは前述した通り
あなたの車のガソリンタンクでも
いろんな石油会社のガソリンが
混ざりあっているので同じことです。

何度も言いますが

各サンプルを取り出して
10日に1回提出しているので

ハイオク、
レギュラーガソリン、
軽油、

どれも国からのお墨付きです。

格安ガソリンまとめ

車の燃費性能向上や
免許取得者数の減少により
ガソリンの需要は
年々減少していて
閉店に追いやられる
ガソリンスタンドも
増えてきています。

そんな中
PBスタンド、無印スタンドの
店舗数は横ばいで、
全体の比率で見ると
大きくなってきています。

PBスタンド、無印スタンドは
価格が安い上に
全く問題ないので
安心
して利用しましょう。

むしろ10日に1回調査が
義務づけられている
PBスタンド、無印スタンドのほうが
1年に1回調査の
元売り系スタンドよりも
安心とも言えます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする