スタッドレスタイヤの寿命はどれくらい?インチダウンや旧モデルとは?オススメはどれ?

2016年11月や2018年1月は
東京でも雪が降り積雪もありました。

2016年の積雪は
54年ぶりの事だそうです。

そんなニュースが流れると
皆さんスタッドレスタイヤが
気になっていたり履き替えを
準備する時期ではないでしょうか?

スタッドレスタイヤというと
よく聞かれるのが、
スタッドレスタイヤの寿命と
タイヤ銘柄の選び方です。

というわけで今回は
スタッドレスタイヤについて詳しく
お教えしましょう。

スタッドレスタイヤとは?

スタッドレスタイヤは
皆さんご存知の通り
雪道や凍結した道を走れるように
開発されたタイヤのことです。

現在日本でスノータイヤ、
冬タイヤ
というと
スタッドレスタイヤのことを指します。

対して、
標準に装着されているタイヤや、
通常使用するタイヤのことを
サマータイヤ、夏タイヤ、
ノーマルタイヤ
と呼ぶこともあります。

1990年ごろまで
スノータイヤにはスパイクタイヤ
というものがありました。

タイヤに金属の鋲(びょう)が
埋められていたのですが、
道路のアスファルトを削り、
粉塵公害が深刻化した為、
現在は特例を除いて
使用が禁止されています。

実は
スタッドレスタイヤという名前は
スタッド(スパイク)がない
スノータイヤ
という意味でついた名前なのです。

その特徴として、
通常のタイヤと大きく違うのは
タイヤパターンとゴム柔らかさです。

まず、タイヤのパターンですが
スタッドレスタイヤには
『サイプ』と呼ばれる

ギザギザの切れ込みがあります。

これは何の為に
こうなっているのかというと、
できるだけ
凍結した路面の水分を吸い上げる為と
雪を咬む為
車が走っていて、
スリップする時の原因は
路面とタイヤの間に
水分が溜まっている状態になるからです。

通常のタイヤの場合、
主に縦に刻まれた溝で排水していますが、
氷上の場合
どんどん水分が溶けてしみ出てくるので
溝だけでは排水しきれないのです。

なので、
完全に溶けない凍結路面ができる
北極のような極寒地では
ノーマルタイヤでも走行が可能。
・・・らしいです。

試したことはないですがw

また、深い溝はサイプが
吸い上げる水の容量を増やすのと、
雪を咬みやすくするためです。

そしてもう一つの特徴としては
タイヤの柔らかさです。

タイヤはゴムでできていますから、
寒い場所では
当然固くなってしまいます。

固くなってしまうと
路面への密着が悪くなってしまうので、
グリップ力が落ちてしまいます。

なので、
スタッドレスタイヤは
通常のタイヤに比べて
柔らかくなっているのです。

実はスタッドレスタイヤは雨に弱い

スタッドレスタイヤは
雪や氷の上でもスリップしにくいので、
どんな道でも安心と思われがちですが、
実はそうではないのです。

スタッドレスタイヤは上で書いた通り、
サイプで水を吸い上げる能力は
高いですが
通常のタイヤと比べると排水性、
すなわちタイヤから
水を追い出す性能は低いです。

水を含みやすく、
排水性が低いとどうなるかというと、
タイヤと路面の間に水幕が作られ、
ハイドロプレーニングを
起こしやすくなってしまいます。

ハイドロプレーニングは
教習所でも習ったと思いますが、
水の上に車が浮いている状態に
なってしまうので
ハンドルやブレーキが効かず、
非常に危険な状態です。

なので、
スタッドレスタイヤを装着している場合、
雨の日はスピードを抑えて走行しましょう。

実は高速走行にも弱い

スタッドレスタイヤは
ゴム自体が柔らかく、
トレッドに多く刻まれた
サイプも変形しやすいので、
車がふらつきやすい状態になります。

当然高速走行をすると
タイヤの摩耗も大きくなりやすいですし、
ハンドルをとられる場合もあります

高速道路でも、
いつもよりスピードを抑えて
走行するようにしましょう。

スタッドレスタイヤの寿命

販売店でスタッドレスタイヤの
寿命について聞いてみると
「だいたい3シーズンから5シーズンぐらい」
という回答が返ってきます。

保存状態や使用頻度にもよりますが、
まぁこんなもんでしょう。

じゃあ、
どんな状態なら5シーズン(5年)使えて、
どんな状態なら3シーズンで(3年)
で終わってしまうのか?

皆さんが知りたいのはそこだと思います。

タイヤ溝

まずは、基本中の基本。
残り溝です。

タイヤにはスリップサインと呼ばれる
タイヤの残量がわかる凸が
溝の中にあります。

ここまでタイヤが減ったら
交換してくださいというサインです。

スタッドレスタイヤはこれに加え
プラットフォーム
と呼ばれる
もう一段階高い凸が溝の中にあります。

つまり、
このプラットフォームより
摩耗が進んでいるタイヤは
スタッドレスとしての性能は
発揮しないという事です。

そして、スリップサインまでは
通常のタイヤ(サマータイヤ)
として使えます。

但し、前述した通り
通常タイヤより性能は低いので
注意が必要です。

タイヤの固さ

タイヤのゴムは年数が経つと、
硬化していきます。

硬化する度合いはタイヤの種類や
保管状態によっても違いますので、
3年経っていればダメとか
5年経っているからダメとは
一概には言えません。

それではどうやって調べるかというと、
硬さを実際に見てみるしかありません。

サイプに指をあてて、
プニプニ・・・
うーん硬くなってきているかな??

わかるはずはないですよね?

そんな時の為に
ちゃんとした道具が
ブリヂストンから発売されています。

た、高い!

そう思ったでしょう?

精密機器は
普通、高額なものなんですよ。

まぁそんな時に
庶民の味方になってくれるのは
中華人民共和国製品です。

や、安い!

そう思ったでしょうwww
これだけ安いと精度はアヤシイですが

まぁ
手でプニプニするよりはマシです。

ちなみに私も共和国製品で計測してます

硬度計は
A型とかC型とかF型とか
種類がありますが、
計測対象物の硬さによって使い分けます。

タイヤを計測する場合はA型を使用します。

ブリヂストンの計測器で
硬度60を超えると
スタッドレスとしては寿命
を迎えている様です。

参考として
新品のスタッドレスタイヤで
だいたい40~50くらいの硬度です。

計測はタイヤに押し当てて
針が安定するまで待ちます。

今回交換するタイヤは
だいたい50前後でした。
今年はまだ使えそうです。

タイヤの製造年月日
を見てみますと、
アルファベットは無視して、
4009とあります。

2009年の40週目
に製造されているという意味です。

製造から時間は経っていますが、
溝もまだまだ残っていますし、
大丈夫なようです。

タイヤ銘柄は
ブリヂストン ブリザック REVO2です。

ついでに横にあったスタッドレスも
計測してみました。

コッチも硬度は50前後。

4611とありますので
2011年46週目製造
同じくブリヂストン
ブリザック REVO2です。

そしてもう1セットあったので
これも計測。

硬度は60を超えてアウトです。

4310なので2010年43週目製造、
溝も減ってきていたので
ぼちぼち交換ですね。

ヨコハマ アイスガード IG20です。

このように
経過年数だけでは使える、
使えないは判断しにくいようです。

スタッドレスタイヤ選びのポイント

これからスタッドレスタイヤを
買おうと思っている方は
種類の多さに加えて
サイズも迷っている人が多いと思います。

下記を参考に選んでみましょう。

アルミホイールとのセット

まず、
タイヤ単体
を買うか、
アルミホイールとのセット
を買うか、
という点についてですが
アルミホイールとセットで
購入することをおススメします。

なぜならシーズンごとに
ホイールからタイヤを外して
付け替えると工賃も割高ですし、
タイヤ自体も痛みます。

場合によっては
空気漏れの原因にもなります。
また、セット価格となることで
値引きが入ることが多いので
お買い得です。

ノーマルと
同じサイズを購入する場合、
お店に相談すれば
ノーマルホイールにスタッドレス、
ノーマルタイヤを社外アルミホイール
と入れ替えてくれる場合もあるので、
ドレスアップを
ついでに考えている人は
是非相談してみましょう。

インチダウン

スタッドレスタイヤの
購入を考えていると、
インチダウン
という言葉を
聞くことがあります。

これはタイヤ自体の外径は
あまり変えずに
標準ホイールよりも
小径ホイールに変更する
という事です。

例:235/50-18(タイヤ外形φ692.2)
→ 215/65-16(タイヤ外形φ685.9)

※タイヤ外形の計算式:タイヤ幅 x 扁平率(65なら0.65)x2 + ホイール径 x 25.4

タイヤサイズにもよりますが、
普通はこれによって
価格が大きく下がります

クラウンやレガシィのように
グレードや排気量によって
ブレーキが大きいものがあって
インチダウンできない
場合もあります

購入店にしっかり
車種、年式、グレード
を伝えて相談しましょう。

タイヤ銘柄選択時のポイント

タイヤ銘柄は
様々なメーカーや種類がありますが、
基本としては
国産メーカーの物を選びましょう。

なぜなら、
気候が国々によって違うので、
雪や氷の質が違うからです。

日本の気候にあった
スタッドレスタイヤを
開発できるのは
日本のメーカーだけです。

また、
某格安海外メーカーの
スタッドレスを
お客さんが「どうしても」
というので組み付けた
友人の中古車ショップが
あったのですが、
タイヤを組んで空気を張り、
翌日車への装着を
準備していたところ
夜中の間にバーストしていた。

なんて話も聞いたことがあります。

スタッドレスタイヤは
柔らかいゴムを使用していますし、
サイプのパターンなど
高い技術力が要求されます。

二流三流のメーカー品は避けるのが
正解といえるでしょう。

そして、国産メーカーの中でも
タイヤには種類があると
思いますが、
基本的にはスタッドレスは1種類。

毎年モデルチェンジして
名前が変っているだけです。

なので高い金額を支払えば
この冬で
最新テクノロジーの
スタッドレスタイヤが
手に入るという事です。

これまでのタイヤに比べて
制動距離が短く、
コントロールしやすい
タイヤと言えます。

私のオススメはブリヂストン

他メーカーと比べると、
少々お高いですが

  • ドライコンディションの走行性が高い(ふらつきにくい)
  • 硬くなりにくいので寿命が比較的長い
  • 北海道、東北でリピートユーザーが多い

以上の点で優れています。

特にドライコンディションは
他メーカーのタイヤと乗り比べると、
とても良いです。

サイドウォールが
しっかり作られています。

寿命に関しては
保管状態や使用状況にもよりますが、
同条件で保管していた
前述の手持ちタイヤで比べると
優れていました。

スタッドレスタイヤが必須の
地方の方々に
指示されているという点でも
性能の良さがうかがえますね。

旧モデルが絶対お買い得

ブリヂストンの中でも
今年であれば、
最新のブリザックVRX2よりも
一つ前のパターンVRXが
割安でおススメです。

1つ前のモデルとはいっても
タイヤパターンが古いだけで、
生産は続けられていますので、

ほとんどが
販売する年に製造されたものです。
(心配な方は購入前に確認しましょう。)

二世代前のパターンREVO2でも
十分な高性能と思えるので

一つ前の銘柄であっても
自信をもってオススメできます。

短期間使用なら安いOEMタイヤ

今年スキーに行くので
スタッドレスタイヤが欲しいけど、
今後使うかどうかわからない。

そんな場合には
安い国産タイヤを選ぶのもアリです。

中でもオートバックスの
ノーストレックというタイヤや
イエローハットのプラクティバ
というタイヤは
国内タイヤメーカーのOEM品です。

価格は安く、
国産なので雪道での性能も
期待できます。

但し、
ドライコンディションでの性能や
寿命には期待できません。

タイヤ保管時のポイント

それでは、
ほいほいっと交換しちゃいましょう。

車はヴィッツです。
車体が軽いので
ジャッキアップも楽々でした。

最近はエアーコンプレッサーも
安くてメンテナンスフリーなので、
ガレージがある方は
1台持っておくといろいろ便利です。
音も静かです。

ロックナットのキーアダプターは
弱いので
インパクトレンチ使用禁止ですよ。

衝撃でレンチが
割れてしまう事があります。

保管する際のポイントは

  • 空気圧をある程度落とす
  • 積み重ねておく

この2点です。

これはメーカーのタイヤカタログにも
書かれています。

私は1.0~1.5K程にして保管しています。

そして保管する際には
水気をしっかり飛ばして、
量販店などで売っている
タイヤカバー
をかぶせておきましょう。

これは紫外線などによる劣化、
硬化を防ぐためです。

できれば雨などかからない場所に
保管するのが良いです。

スタッドレスタイヤがパンクした場合

スタッドレスタイヤが
パンクしてしまった場合、
通常の修理方法では
エア漏れの原因となります。

通常のパンク修理の場合、
釘などが刺さった箇所の穴を
きれいにしてゴムを詰めるのですが、
スタッドレスタイヤは柔らかいので
隙間ができやすく
エア漏れが発生してしまいます。

どうしても修理したい場合は
タイヤ内側からゴムをあてて、
熱を加える
『裏貼り』
と呼ばれる方法もありますが、
修理工賃は
2000円から3000円程と少々高めなので、
寿命が近いようでしたら
交換も考えましょう。

『裏貼り』
はガソリンスタンドや
量販店ではできないことが多いので、
タイヤ館(ブリヂストン)
タイヤセレクト(ダンロップ)
タイヤガーデン(ヨコハマ)
などタイヤメーカー系の専門店で
相談しましょう。

まとめ

以上長くなりましたが
スタッドレスタイヤの話でした。

正しい知識で使用し、
保管時には注意しましょう。

また、購入の際には車の車種、
グレードをはっきり購入店に伝えて、
使用環境や
お財布事情に合ったものを
選ぶようにしましょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする